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後頭部はげと寝方!枕や寝具が与える意外な影響
毎日の睡眠中の姿勢や寝具が、後頭部の薄毛に間接的な影響を与えている可能性は否定できません。直接的な原因とは言えないまでも、頭皮環境を悪化させたり、血行を妨げたりすることで、薄毛を助長する要因となり得るのです。まず考えられるのは、後頭部への「物理的な圧迫」です。仰向けで寝る時間が長いと、後頭部が枕やマットレスに長時間圧迫されることになります。この圧迫によって、後頭部の血行が悪くなり、毛母細胞に必要な酸素や栄養素が届きにくくなる可能性があります。血行不良は、健康な髪の成長を妨げ、抜け毛を増やしたり、髪を細くしたりする原因となり得ます。特に、硬すぎる枕や、頭の形に合わない枕を使用していると、圧迫が強まりやすくなります。次に、「蒸れ」も後頭部の頭皮環境を悪化させる要因です。人は寝ている間にコップ一杯程度の汗をかくと言われています。特に後頭部は枕と接しているため、汗がこもりやすく、蒸れやすい状態になります。頭皮が蒸れると、雑菌が繁殖しやすくなり、かゆみや炎症、フケといった頭皮トラブルを引き起こす可能性があります。これらの頭皮トラブルは、毛穴の健康を損ない、抜け毛を促進する原因となります。通気性の悪い枕や、吸湿性の低い枕カバーを使用していると、さらに蒸れやすくなるため注意が必要です。また、「摩擦」も無視できません。寝返りを打つ際などに、後頭部の髪の毛が枕と擦れることで、キューティクルが傷ついたり、切れ毛や抜け毛が増えたりすることがあります。特に、髪が濡れたまま寝てしまうと、キューティクルが開いて摩擦によるダメージを受けやすくなるため避けましょう。では、後頭部はげ対策として、寝方や寝具でどのような点に気をつければ良いのでしょうか。まず、枕選びは重要です。頭の形や首の高さに合った、適度な柔らかさと反発力のある枕を選びましょう。体圧分散性に優れた枕や、通気性の良い素材(そばがら、パイプ、メッシュ素材など)の枕もおすすめです。枕カバーは、シルクやコットンなどの肌触りが良く、吸湿性・通気性に優れた素材のものを選び、こまめに洗濯して清潔に保つことが大切です。寝る姿勢については、仰向けだけでなく、時々横向きになるなど、同じ体勢で寝続けないように意識するのも良いかもしれません。
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プロペシアの耐性とは?効果がなくなるって本当?
プロペシア(有効成分:フィナステリド)を長期間服用していると、「だんだん効果が薄れてきた気がする」「耐性ができて効かなくなるのでは?」といった不安を感じる方がいるかもしれません。医薬品の中には、長期間使用することで体が慣れてしまい、効果が弱まる「耐性」が生じるものがありますが、プロペシアに関しては、現在のところ、明確な耐性が生じて効果がなくなるという医学的根拠は確立されていません。プロペシアは、AGA(男性型脱毛症)の原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制することで効果を発揮します。この作用機序から考えると、服用を続けている限り、DHTの生成抑制効果は持続すると考えられます。では、なぜ長期間服用していると効果が薄れたように感じることがあるのでしょうか。いくつかの可能性が考えられます。まず、「AGAの進行」です。プロペシアはAGAの進行を遅らせる効果がありますが、完全に進行を止めるわけではありません。加齢とともに、AGAはゆっくりと進行していく可能性があります。特に、遺伝的要因が強い場合や、生活習慣の乱れなど他の要因が重なると、プロペシアの効果だけでは進行を抑えきれず、効果が薄れたように感じることがあります。次に、「期待値の変化」も影響しているかもしれません。服用開始当初は、抜け毛の減少や産毛の増加といった目に見える変化に満足していても、長期間服用するうちに、さらなる改善を期待したり、現状維持だけでは物足りなく感じたりするようになることがあります。これが、効果が薄れたという感覚に繋がる可能性があります。また、「初期の頃ほどの劇的な変化が見られなくなる」ことも一因です。プロペシアの効果は、服用開始後半年から1年程度でピークに達し、その後は現状維持、あるいは緩やかな改善が続くことが多いとされています。そのため、初期のような顕著な変化が感じられなくなると、効果がなくなったと誤解してしまうことがあります。さらに、稀ではありますが、「体質の変化」や「他の薬剤との相互作用」などが影響している可能性も否定できません。もし、プロペシアの効果が薄れたと感じる場合は、自己判断で服用を中止したり、用量を増やしたりするのではなく、まずは処方を受けている医師に相談することが重要です。